筋トレパフォーマンスアップの秘訣はコーヒー?!

コーヒーは筋トレに効果がある?!

コーヒーは筋トレに効果がある?!

コーヒーには、直接的に筋肉を作り出す効果はありません。筋肉の材料となるたんぱく質や、筋肉を動かすためのエネルギー源がコーヒーにはほとんど含まれていないためです。そのため、コーヒーさえ飲んでいれば、他の食生活には気を配らなくてもいいということには、もちろんなりません。

しかし、コーヒーが持つ健康効果が、ダイエットや筋トレのパフォーマンスを上げる手助けをするのは事実です。普段の食生活にコーヒーを取り入れることで、筋トレやダイエットの効果が出るのが早くなり、モチベーションの維持にもつながります。さらにコーヒーにはリラックス効果もあるため、辛いダイエットや筋トレの息抜きにも最適なのです。

コーヒーが筋トレやダイエットに効果的な理由について、下の項目で解説していきます。

コーヒーに含まれている凄い成分とは?

コーヒーには、健康に効果が高い成分が多く含まれています。その中でも、ダイエットや筋トレに効果的な成分やその働きをご紹介します。

コーヒーといえばカフェイン

コーヒーといえばカフェイン

コーヒーといえば、誰もが思い浮かべる成分は「カフェイン」ですね。カフェインの主な効果は、眠気や疲労感を取り除く覚醒作用や、腎臓の働きを活発にする利尿作用です。また、呼吸機能や運動機能を高めたり、心臓の働きを強める強心作用もあります。

コーヒーが筋トレやダイエットに効果的な理由は、眠気をなくしてモチベーションを高めたり、利尿作用で老廃物を排出するなどカフェインの作用が大半です。カフェインは中毒性があるため取りすぎは禁物ですが、昔言われていたような発ガン性などの危険はないということが確認されています。

美容にも効果あり?!クロロゲン酸(ポリフェノール)

美容にも効果あり?!クロロゲン酸(ポリフェノール)

コーヒーには、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸も含まれています。ポリフェノールには、細胞の老化の原因である血中の活性酸素を除去する「抗酸化」という働きがあります。そのためクロロゲン酸などのポリフェノールを摂取することで、細胞の老化を防ぎ若々しさを保てるのです。

また、活性酸素が生成する過酸化脂質は、肝臓ガンや消化器官のガンの原因となる物質です。ポリフェノールの摂取は、美容やアンチエイジングだけではなくガン予防にも繋がるのです。クロロゲン酸は、浅煎りのコーヒー豆により多く含まれます。

エネルギーを生み出すニコチン酸(ナイアシン)

エネルギーを生み出すニコチン酸(ナイアシン)

ニコチン酸(ナイアシン)は、エネルギーの原料となる糖質・脂質・たんぱく質からエネルギーを作り出す酵素を補助する効果があります。また、ニコチン酸(ナイアシン)は食欲増進にも効果があるため、エネルギッシュに活動するために不可欠な栄養素です。

さらにニコチン酸(ナイアシン)には血行を促進したり、肌荒れや皮膚炎を予防する効果もあります。ニコチン酸(ナイアシン)は、深煎りのコーヒー豆に多く含まれる成分です。

胃酸を抑えるNMP

胃酸を抑えるNMP

コーヒーに含まれているNMPは、コーヒー豆を深煎りすると発生する成分です。NMPは胃酸の分泌を軽減し、ストレスを抑える効果があると言われています。カフェインに胃酸の分泌促進効果があるため、相殺されてしまうとも言えますが、コーヒーを飲んで胃が荒れるのが気になる方はNMPが豊富な深煎りコーヒーを選ぶのがおすすめです。

また、NMPとカフェインの協力作用で、細胞の癌化を予防する効果があるという研究結果もあります。ただし、ガン予防効果については研究途上で、まだ確定的ではない側面もあります。

体を動かすのに必要なマグネシウム

体を動かすのに必要なマグネシウム

マグネシウムには、体内の様々な酵素を活性化させる働きがあり、生命維持に不可欠な成分です。筋肉の収縮を制御したり、血管を拡張して血圧を下げる効果、血小板の凝集を抑え血栓ができるのを防ぐ効果もあります。

さらに、マグネシウムは便を柔らかくし、お通じをよくするのにも効果的です。
ダイエットや筋トレ中の方だけではなく、便秘に悩まされている方も、毎日の食事にコーヒーを取り入れるのがおすすめです。

コーヒーが筋トレのパフォーマンスを上げる5つの理由

それでは、コーヒーに含まれるこれらの成分が、なぜ筋トレのパフォーマンスを上げるのでしょうか。その理由について、解説していきます。

集中力がアップする

集中力がアップする

先にも解説しましたが、コーヒーに含まれるカフェインには覚醒作用があります。
眠気や疲れを取るだけではなく集中力も上げるので、筋トレの前にコーヒーを飲むとトレーニングにしっかりと打ち込めます。

筋トレ中は、ただ体を動かすだけではなく、動かしている筋肉を意識して、鍛えたい筋肉に集中的に力を入れるのがとても大切です。また、特に器具を使ったトレーニングの場合、注意力が散漫だと思わぬ事故を招きかねません。

コーヒーの集中力アップ効果がより筋トレの効果を高め、トレーニング中の事故も防ぐことに繋がるのです。

カフェインで筋力増強?!

カフェインで筋力増強?!

筋肉のエネルギー源となるのは「アデノシン三リン酸(ATP)」という成分です。
しかし、筋肉の内部には、ATPはわずかな量しか存在していません。ATPを補給するには、糖を分解してATPを再生成する必要があるのです。

コーヒーに含まれるカフェインは、筋グリコーゲンという糖の利用効率を高め、ATPを効率的に生成します。そのためコーヒーを飲むと筋肉が長時間活動できるようになり、筋力増強に繋がるのです。

興奮作用で極限まで追い込める

興奮作用で極限まで追い込める

コーヒーに含まれるカフェインは、自律神経にも影響を与えます。コーヒーを飲むと、20分くらいで交感神経が興奮状態になり、脳や体がフルスピードで活動できるようになります。そのためこの時間は筋トレのパフォーマンスが普段より上がり、限界まで筋肉を追い込めるのです。

ただし、交感神経は時間とともに落ち着き、しばらくすると興奮状態は終わってしまいます。ここでカフェインを追加すると興奮状態が長続きしますが、体や脳が疲れているのに無理矢理働かせてしまう状態になり、自律神経のバランスが崩れてしまいかねません。

カフェインによる興奮状態を利用するのは短時間にとどめ、何杯も続けてコーヒーを飲まないように気をつけましょう。

神経伝達upで一時的にパフォーマンス向上!

神経伝達upで一時的にパフォーマンス向上!

筋トレをして疲れを感じるのは、筋肉を動かした時に発生する「アデノシン」という物質が脳の「アデノシン受容体」に結合するためです。

このアデノシン受容体が反応すると運動を司る神経系を抑制し、筋トレのパフォーマンスが下がってしまいます。カフェインは、アデノシンと似た構造を持っており、摂取するとアデノシン受容体と結合します。

こうすることで疲れを感じにくくなり、より長時間筋トレができるようになるのです。また、アデノシン受容体が神経伝達物質を抑制しなくなるため、ドーパミンやグルタミン酸といった興奮性神経伝達物質が自由に動けるようになります。

カフェインは脳のブレーキを一時的に効かないようにし、限界まで筋肉を追い詰めることができるのです。

脂肪燃焼効果でもっと美しい体に

脂肪燃焼効果でもっと美しい体に

カフェインには、基礎代謝を上げ、脂肪燃焼を促進する効果があります。ネスレ中央研究所の研究では、コーヒー三杯の摂取で基礎代謝が約12%上がったという結果も出ています。

コーヒーでダイエット効果を上げるには、体を冷やさないようホットで飲むのがおすすめです。また、ダイエット中の方は摂取カロリーを減らすため、ミルクや砂糖を入れずブラックで飲むようにしましょう。

どう飲む?最も筋トレ効率の良いコーヒーの種類&摂取方法

せっかくコーヒーを飲むなら、最も効率のいい方法で飲みたいですよね。
ダイエットや筋トレに、最も効率のいいコーヒーの種類や摂取方法を解説します。

浅煎りがいい?深煎りがいい?

浅煎りがいい?深煎りがいい?

まず、ダイエットや筋トレのためには浅煎りと深煎りどちらのコーヒーを飲めばいいのでしょうか。浅煎りのコーヒーにはクロロゲン酸が、深煎りのコーヒーにはナイアシンやNMPが多く含まれるという違いがあります。

また味わいは、浅煎りは酸味が強く深煎りは苦いです。

どちらのコーヒーを選んでも、カフェインの作用には変わりはありません。ダイエットや筋トレに関係のある効果はほとんどカフェインが元となっているものなので、浅煎りか深煎りかはあまり気にしなくてもいいでしょう。

クロロゲン酸の美容効果を得たい方は浅煎り、ナイアシンやMNPの血行促進やガン予防効果に興味がある方は深煎りを選ぶのがおすすめです。

筋トレの30~60分前にコーヒーを飲む

筋トレの30~60分前にコーヒーを飲む

コーヒーのカフェインは、摂取から20〜30分ほどで効き始めます。また、カフェインの効果の持続時間は4〜8時間と言われています。ただし効果の持続時間にはかなり個人差が大きく、また時間とともに徐々に効果が弱まってきます。

覚醒効果や交感神経の興奮といった効果は持続時間が短いので、コーヒーを飲んでから30~60分以内に筋トレをするのがおすすめです。

サプリメントで摂るよりコーヒーの方がよい?!

サプリメントで摂るよりコーヒーの方がよい?!

コーヒーの味が苦手で、カフェインをサプリメントで摂りたいという方もいるでしょう。カフェインの効果は、サプリでもコーヒーでもそれほど違いはありません。
吸収効率や飲んでから効果が出るまでの時間にも、サプリとコーヒーに大きな差はないと言えます。

ただしサプリメントはコーヒーより短時間で手軽に飲めることから、飲み過ぎや依存に陥りやすいです。また、コーヒーの香りから得られるリラックス効果や、ホットコーヒーで体を温めて代謝を上げる効果はサプリからは得られません。

カフェイン量が同じなら、得られる健康効果はコーヒーの方が多いと言えるでしょう。

コーヒーの代わりになるものドリンク

コーヒーの代わりになるものドリンク

カフェインを含む飲み物であれば、コーヒーの代わりに飲んで筋トレのパフォーマンスを上げることができます。カフェインはエナジードリンク、紅茶、お茶などの飲み物に含まれていますので、コーヒーの味が苦手な方はこれらで代用しても問題ありません。

紅茶にはポリフェノール、緑茶には茶カテキンやビタミンCなど、健康効果の高い成分も豊富です。ただし、エナジードリンクは砂糖を多く含むので、ダイエット中の方は飲み過ぎに注意しましょう。

筋トレ前に飲むコーヒーの気をつけること

筋トレ前にコーヒーを飲むとき、気をつけるべきポイントについて解説していきます。

夜のトレーニング前には飲まない

夜のトレーニング前には飲まない

夜のトレーニング前にコーヒーを飲むと、カフェインの覚醒効果で眠れなくなる恐れがあります。先に解説したように、カフェインの効果は4時間以上持続します。
そのため寝る時間の4時間以内には、コーヒーやカフェインが含まれる飲み物を飲まないようにしましょう。

夜にしっかり眠って筋肉を修復するのも、筋トレには大切なことなのです。

中毒性あり!飲みすぎない

中毒性あり!飲みすぎない

カフェインは、中毒性のある成分です。カフェイン中毒が原因で死亡したケースもあるため、飲み過ぎにはくれぐれも注意しましょう。カフェインの適正な摂取量は、成人の場合1日400mgまでです。

コーヒー一杯に含まれるカフェインは80mgほどなので、一日5杯が最大量と考えるといいでしょう。ただし、カフェインは他の飲み物やチョコレート、サプリ、医薬品などにも含まれています。コーヒーの量だけではなく、全体のカフェイン摂取量に注意し、400mgを超えないように気をつけましょう。

こんな時は飲むのを控えましょう

こんな時は飲むのを控えましょう

カフェインの摂取量は一日400mgが目安とお伝えしましたが、実際の受容量は人によって異なります。体質によっては、コーヒー1杯でも動悸を感じたり、眠れなくなる人もいるのです。

特にコーヒーには強心作用があるため、血圧が高めの方や血圧の薬を飲んでいる方の体質とは相性が悪いです。コーヒーを飲んだ後、心臓がバクバクする、頭痛や胸やけ、吐き気を感じるなど体に不調が出た場合は、しばらく飲むのを控えましょう。

まとめ

まとめ

コーヒーは、ダイエットや筋トレに嬉しい効果がたくさんある飲み物です。中毒性があるため飲み過ぎは禁物ですが、毎日の食生活に上手に取り入れていきましょう。

筋トレのパフォーマンスを上げるには、ホットのブラックコーヒーをトレーニングの30〜60分まえに飲むのがおすすめです。